日記的塵箱

本の紹介、雑談、エッセイを通して自分の文章力向上を目指し、今後書く小説の基盤としようと思っている早大生です。

学生のバイブル?

今回は「山田悠介」という小説家について話します。

 

この方と言えば『リアル鬼ごっこ』をはじめとして、『親指探し』『スイッチを押すとき』『ブレーキ』など、数々の作品を世に送り出していて、ご存知の方も多いと思います。

 

私の家族にこの方のファンがいて、家には彼の作品が沢山置いてあるのでたまに読むのですが、やっぱり面白いんですよね。

 

では、どこが面白いのかを少し掘り下げていきます。

 

1.分かりやすい

なんと言ってもこれにつきます。

 

世の中には数多くの名著がありますが、その多くが示唆に富んだものであり、だらだらと読み進めていくだけでは話の展開が掴めなかったり、いまいちどんな話だったか分からないということもしばしばありますが、この方はそんなことはありません。

 

ですが、誤解して欲しくないのは、この方の作品が安易な訳では無いということです。

 

この方のすごい所は、社会へのメッセージを含みつつも、話の展開が理解しやすく、読み進めやすいという事です。

 

極端な話、小学生でも読み進めることが出来るでしょうし、そこから得る物もあると思います。

 

2.テーマが興味深い

この方の作品のテーマはざっくり言うと「人間シミュレーション」です。

 

リアル鬼ごっこ』や『ブレーキ』などが良い例ですが、現実世界がこうなったらという仮定の元、そこで人々はどう言う行動をとるかというのをシミュレーションするのです。

 

そこでの登場人物の心情が事細かに描写されていて、実際にこんな事があったのかと錯覚してしまいそうになる程です。

 

そんなテーマに惹かれる学生(勿論大人も)が沢山います。

 

3.残酷

これはあまり長所とは言いづらいですが、これも大きな特徴の一つです。

 

この方の作品の多くでは人が死にます。

 

かなり残酷に描写されている事が多く、読んでいて不快感を覚えることもあります。

 

でも、読み終わった後に少し安心するのです、何故ならあくまでもフィクションだから。

 

そして、あまりにも命が軽く扱われている(悪い意味で言っているのではありません)彼の作品を読むことで命の大切さと言うのを改めて実感するのです。

 

これは小説だからこそ出来る技だと思います。

 

最後にそんな彼の作品を二つ紹介して終わります。

復讐したい

復讐したい

  • 発売日: 2016/09/07
  • メディア: Prime Video
 
スイッチを押すとき (角川文庫)

スイッチを押すとき (角川文庫)

  • 作者:山田 悠介
  • 発売日: 2008/10/25
  • メディア: 文庫
 

改めて読んでみては。

 

ではまた。